人の感想を限定したくないから『新・堕落論』の意図を
言うまいと思っていたが、トッキーが報告してくれた
読者感想に感激したので、ひとこと言っておきたい。
『新・堕落論』はトッキーがブログで書いたように、
文学と哲学から現代を分析する本です。
なぜそうしたかと言うと、ネットという「近代合理主義」
の浸透によって、「感情の劣化」が進んでいるからです。
大人の間では、「大学に人文学科は要らない」と主張する
者が現れている始末で、経済的利益に直結しない学問は
排除される勢いです。
しかし、国民が歴史の中で醸成してきた情緒や、一見、
非合理に見える慣習を守るのが「保守」なのです。
それは『新・堕落論』の一章として描いた、
イノベーションとシュムペーターの理論からも、
資本主義の非合理な真実として証明されます。
感情が劣化すれば、文学や哲学などの抽象論が理解でき
なくなってしまいます。
抽象論が理解できない人間は感情が劣化するのです。
『新・堕落論』は感情の劣化との戦いです。
果たしてどのくらいの国民に受け入れられるでしょう?